ルーフバルコニーは「容積率」や「建ぺい率」に含まれる?

屋根スペースを利用して設置するルーフバルコニー。
通常のバルコニーと比較しても面積が大きく、使用用途が幅広いことから高い人気を誇ります。
ただ、ルーフバルコニーは建築基準法で規定されている容積率・建ぺい率の対象になってしまうのでしょうか。
今回は、ルーフバルコニーは床面積に含まれるのか解説しますので、ぜひ参考にしてください。


□「建ぺい率」「容積率」とは?

そもそも家づくりでよく耳にする「建ぺい率」「容積率」についてよく分からない方も多いのではないでしょうか。
ルーフバルコニーと建ぺい率・容積率の関係性を紹介する前に、これらに深く関わる「建築面積」と「延床面積」についてご紹介します。

「建築面積」とは、建物を真上から見た時の面積のことを指します。
一般的な住宅は建物の1階部分が最も広く設計されているので、通常は1階部分の面積が建築面積とされています。
しかし、バルコニーや特殊な設計をした際には、2階部分が張り出し、2階部分の面積が建築面積となるので注意しましょう。

一方で、「延床面積」とはその名の通り、建物の各階の面積を合計した面積のことを指します。
つまり、階数が多い建物であるほど延べ床面積が大きくなるのです。

これら2種類の面積は、建ぺい率と容積率に関連します。
・建ぺい率:土地の敷地面積に対する建築面積
・容積率:土地の敷地面積に対する延べ床面積

地域にも寄りますが、建ぺい率と容積率は建築基準法によって定められているので、その範囲内で家を建築する必要があります。
例えば、建ぺい率が60%と定められている場合は、100坪に対して建築面積を60坪以下に抑えなければいけません。


□ルーフバルコニーは床面積に含まれる?

結論から申し上げると、ルーフバルコニーは延床面積には含まれません。
ただし、屋根を設置する場合や住宅部分から1メートル以上張り出す場合には延床面積としてみなし、建ぺい率として計算に入れる必要があります。
また、通常のバルコニーでも以下のような3種類は屋内的用途があると判断されるので注視しておきましょう。

・三方壁に加えて屋根を付けたバルコニー
・屋根付きインナーバルコニー
・奥行きが2メートル以上あるバルコニー
・格子をつけたバルコニー


□まとめ

ルーフバルコニーは延床面積には含まれないことをお伝えしました。
ただし、間取りや住宅部分から張り出す際には延床面積に含まれるので、少々不安がある方は建築会社としっかりと話し合うことをおすすめします。
建ぺい率や容積率も地域によって規定が異なるので、のちにトラブルにならないようにお住まいの地域の規定を調べておきましょう。